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Solana初のオンチェーンガバナンス投票が進行中 ー ステーカーも投票できるSGP-001〜003を解説

Solana初のオンチェーンガバナンス投票が進行中 ー ステーカーも投票できるSGP-001〜003を解説

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2026-08-24

カテゴリ: 解説
タグ: SolanaガバナンスSGPステーキング

Solana初のオンチェーンガバナンス投票が進行中 ー ステーカーも投票できるSGP-001〜003を解説

イントロダクション:何が起きているのか?

2026年8月23日(エポック1021)から、Solanaの新ガバナンス制度 SGP(Solana Governance Proposal) による初のオンチェーン投票が始まっています。対象は以下の3つの提案です。

  • SGP-0001「The Solana Constitution」 ー ガバナンスの土台となる「憲法」の承認
  • SGP-0002「Double Disinflation」 ー SOLインフレ削減の加速
  • SGP-0003「Resource and Inclusion Fee」 ー トランザクション手数料の再設計

Solanaではこれまでも、2025年3月のSIMD-0228(インフレ改革)のようにバリデータによる投票は行われてきました。しかし今回が画期的なのは、専用のオンチェーンプログラム(svmgov)を通じて、バリデータだけでなくステーカー自身が自分のステークで直接投票できるようになった点です。委任先のバリデータがすでに投票していても、自分のステーク分だけ票を「上書き」できます。

投票の締切はエポック1024の開始まで(日本時間8月29日ごろ)。この記事では、3つの提案の中身と投票のやり方を解説します。

新ガバナンス制度のしくみ

まず、今回導入されたガバナンス制度の基本ルールを押さえておきましょう(数値はすべてSGP-0001に含まれる憲法の規定値です)。

  • ステーク加重投票:ステークされたSOL 1枚につき1票分の投票力。ステークしていないSOLに投票権はありません
  • デリゲーターの上書き投票(vote override):バリデータは委任された全ステークを代表して投票しますが、デリゲーターは自分のステークアカウント分を自分の意思で上書きできます。バリデータの投票の前でも後でも可能です
  • 投票期間:3エポック(約6日間)。その前に7エポックのレビュー期間と、投票権の基準となるステークのスナップショット(1エポック)があります
  • 成立条件:ネットワーク全体のステークの1/3以上が参加(クォーラム)し、参加ステークの2/3以上が賛成すること
  • クォーラム未達の場合:「否決」ではなく「Inconclusive(不成立)」となり、ネットワークの無関心のシグナルとして扱われます

SGP-0001「The Solana Constitution」ー ガバナンスの憲法

Solanaのネットワークレベルの意思決定ルールを定めた「Solana憲法」を承認するかどうかの投票です。Jito・Multicoin Capitalらが起草し、上で説明したステーク加重投票やデリゲーターの上書き投票の権利は、この憲法に明文化されています。

賛成多数で承認されると、この憲法がSolanaのガバナンスの正式な「基準文書」となります。技術的な変更を伴う提案ではなく、今後のガバナンスの枠組みそのものを問う投票です。

SGP-0002「Double Disinflation」ー インフレ削減の加速

SOLのインフレ率が毎年下がっていくペース(ディスインフレ率)を、年15%から30%に倍増させる提案です(技術仕様はSIMD-0550)。ポイントは以下のとおりです。

  • 最終インフレ率1.5%は変更なし。そこへ到達するスピードが約5.7年→約2.8年に早まります
  • 今後6年間で約1,890万SOLの新規発行が削減される試算
  • ステーキング報酬の仕組みそのものは変更なし。ただし発行が減るぶん、名目APYの低下は早まります

ステーカーへの影響を補足すると、インフレ由来のステーク報酬は本質的に「ステークしていない保有者からステーカーへの富の移転(希薄化の補償)」なので、発行が減っても保有割合ベースではおおむね中立です。名目のAPYは下がりますが、そのぶん希薄化も減る、という関係です。一方、コミッション収入に依存する(特に小規模の)バリデータにはSOL建て収入の減少要因となるため、2025年に否決されたSIMD-0228と同様、バリデータ間で意見が分かれやすいテーマです。

SGP-0003「Resource and Inclusion Fee」ー 手数料の再設計

現在の固定基本手数料(1署名あたり5,000 lamports、半分バーン・半分ブロックリーダー取り分)を、次の2つに再編する提案です(技術仕様はSIMD-0553)。

  • Inclusion fee(固定 2,500 lamports):全額ブロックリーダーへ。トランザクションを取り込んでもらうための手数料
  • Resource fee(変動):そのトランザクションが要求する計算リソース量(compute unitなど)に比例し、全額バーン。レートは1/10 → 1/4 → 1/2 lamport/CUと段階的に引き上げ

よく「混雑時に手数料が上がる仕組み」と誤解されますが、そうではなく、重い処理を要求するトランザクションほど多く払う(軽いトランザクションはむしろ今より安くなり得る)という「リソースの適正価格化」です。priority feeの仕組みは変わりません。

SOLのバーン量は現在の約648 SOL/日から、最終レートでは**約7,500〜9,000 SOL/日(約12〜14倍)**になる試算があり、保有者にとっては供給面の追い風です。一方で、compute budgetを雑に設定しているアプリやbotは手数料が大きく増えるため、エコシステムの適応が課題として指摘されています。

現時点の投票状況(8月24日16時時点・オンチェーンデータ)

svmgovプログラムの提案アカウントから直接読み取った、執筆時点の得票状況です。

  • SGP-0001:賛成 約2,316万SOL(100%)/反対 0
  • SGP-0002:賛成 約2,564万SOL(96.2%)/反対 約88万SOL(3.3%)/棄権 約14万SOL
  • SGP-0003:賛成 約2,550万SOL(97.8%)/反対 約59万SOL(2.2%)

序盤は3提案とも賛成が圧倒的ですが、最大の関門は得票率よりもクォーラムです。成立にはネットワーク全体のステークの1/3(約1.4億SOL超)の参加が必要で、現時点の参加は約2,600万SOLと必要量の2割弱。参加が伸びなければ、賛成率にかかわらず3提案とも「不成立」になります。「Make your vote count!」という呼びかけが飛び交っているのは、まさにこのためです。

ステーカーが投票する方法

Webから投票する(推奨)

  1. governance.solana.com/proposals にアクセスし、投票したい提案を開く
  2. ウォレットを接続する。ステークアカウントのwithdraw authority(引き出し権限)を持つウォレットである必要があります
  3. For(賛成)/Against(反対)/Abstain(棄権)を選んで投票。ステークを複数の選択肢に分割することも可能です

投票の条件は次のとおりです。

  • バリデータに委任中のネイティブのステークアカウントであること
  • スナップショット時点(エポック1020)でステークがアクティブだったこと(今から新規にステークしても今回の投票権はありません)
  • 委任先バリデータが投票済みでも未投票でも上書き可能。未投票の場合はあなたの票が記録され、バリデータの投票時に自動で反映されます
picoSOLなどのLST保有分は直接投票できません

仕組み上、投票に署名できるのはステークアカウントの引き出し権限者のみです。ステークプール・リキッドステーキング(picoSOL含む)経由の保有分は個人のステークアカウントが存在しないため、直接投票の対象外となります。今回投票できるのはネイティブステーク分のみです。

CLIから投票する

コマンドライン派には公式CLI(svmgov)もあります。詳細は公式ドキュメントを参照してください。

svmgov cast-vote-override \
  --proposal-id <提案のPDAアドレス> \
  --for-votes 10000 --against-votes 0 --abstain-votes 0 \
  --stake-account <自分のステークアカウント> \
  --vote-account <委任先バリデータのvoteアカウント> \
  --staker-keypair ~/.config/solana/staker.json \
  --network mainnet

スケジュール

  • 投票開始:エポック1021(2026年8月23日 12:47 JST)
  • 投票期間:エポック1021〜1023の3エポック
  • 締切:エポック1024の開始時点(日本時間8月29日ごろ)

エポックの進行速度は変動するため、正確な残り時間はgovernance.solana.comで確認してください。

まとめ

  • Solanaの新ガバナンス制度SGPによる初のオンチェーン投票が進行中。ステーカー自身が投票でき、バリデータの票を上書きできるのが最大の特徴
  • SGP-0001は憲法の承認、SGP-0002はインフレ削減の加速、SGP-0003は手数料の再設計
  • 序盤の賛成率は3提案とも9割超だが、成立には**ステークの1/3の参加(クォーラム)**が必要で、参加がまだ大きく不足
  • 締切はエポック1024開始まで(8/29ごろ)。ネイティブステーカーはgovernance.solana.comからウォレット接続で投票可能

あなたのステークが、Solanaの未来を決める一票になります。

参考リンク

  • Solana Governance(公式・投票はこちら)
  • SGP提案の原文(GitHub)
  • SIMD-0550: Double Disinflation Rate
  • SIMD-0553: Base Inclusion and Resource-based Fee
  • svmgov公式ドキュメント(CLI手順)
This page is for informational purposes only and does not constitute investment advice, solicitation, or recommendation. The picoSOL token is a liquid staking token (LST) on the Solana network issued and managed by the Singapore-based project Sanctum. We act solely as a validator receiving delegation from picoSOL and are not involved in its issuance or management. There is no offering or solicitation of picoSOL to residents of Japan. Actual returns and prices may fluctuate due to network conditions and other factors, and past performance does not guarantee future results. Additionally, technical risks—such as smart contract vulnerabilities or network outages—may impair asset value. We assume no responsibility for any losses arising from the content of this page. Please fully understand the risks involved and use this information at your own discretion.

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